2019年8月中旬、4泊5日で北海道空知地方の炭鉱遺産めぐりをした4日目の旅行記となります。
4日目は三笠市の奔別炭鉱、幾春別炭鉱、幌内炭鉱の関連施設を見学。
前回旅行記の続きとなります。
炭鉱遺産めぐり4日目のルート
北海道旅行4日目のルートは以下の通りです。
A:三笠天然温泉 太古の湯スパリゾート
B:住友奔別炭鉱立坑櫓
C:北炭幾春別炭鉱錦立坑櫓ほか(三笠ジオパーク野外博物館)
D:北炭幌内炭鉱変電所
E:北炭幌内炭鉱立坑櫓
F:弥生地区の炭鉱住宅
G:ログホテル ザ・メープルロッジ
B~Fは立ち寄った場所で、A、Gは宿泊先となります。
三笠市は炭鉱遺産の他にも地層を含めた自然、炭鉱とも関係の深い鉄道関係のジオサイトもあり、1日だけではとても回りきれませんでした。
立ち寄った場所全てを1つの記事にまとめると長くなってしまうので、今回は午前中に立ち寄ったBとCについての感想を書き留めてみました。
幌内エリアについては別記事にて紹介したいと思います。
B:住友奔別炭鉱立坑櫓にて
ホッパー(貯炭場)
通常敷地内は立入禁止ですが、運良くゲートオープン日でした。
問い合わせ先は、そらち炭鉱の記憶マネジメントセンターとなっております。
ゲートオープンまで1時間以上は待ちましたが、ガイドツアーにも参加し、敷地内での写真撮影も叶い、非常に充実した見学となりました。
ゲートオープン中は敷地内に入れますが、立坑櫓やホッパーの建物内部には入れません。
ホッパー跡は過去にスロープを作って結婚式が行われたこともあったようですが、次第に傷みが進んで内部は立入禁止になったようです。
ホッパー外観
ホッパー跡は屋根のトタンが落ちてくる事もあるため、むやみに近付いてはいけません!との事でした。
放置という名の保存なので、見学するなら早ければ早いほうが良いと感じた奔別炭鉱でした。
ちなみに、奔別炭鉱跡の近くに上り坂となった小道があり、そこから眺める立坑櫓の風景も良かったです。
立坑櫓の存在感がとにかく強烈で、ずっと眺めていても飽きませんでした。
立坑櫓もホッパー跡も巨大なので、敷地内に入ってしまうと見辛い部分があり、坂道の途中から眺めるほうが良く見える部分もありました。
C:北炭幾春別炭鉱錦立坑櫓ほか(三笠ジオパーク野外博物館)にて
北炭幾春別炭鉱錦立坑櫓
道内最古の立坑櫓ということで、奔別炭鉱跡見学の際にスタッフに勧められて行ってみました。
場所は三笠市立博物館裏側の野外博物館となります。
周囲は木々に覆われ、写真を撮るにもスペースは限られ、全体を捉えるのは難しく。。。
それでも今まで見学した赤平や奔別の立坑櫓に比べると小さめなので、間近で見学できるのが良かったです。
櫓に隣接した施設跡
内部の設備等は撤去されておりますが、壁や地面から滲み出る独特の雰囲気が印象的でした。
旧錦坑坑口
旧錦坑坑口は、地下で錦立坑櫓と繋がっているので、セットでの見学が良いと思いました。(繋がっている部分は見れませんが。。。)
立坑櫓は遊歩道より少し階段を上った位置にあり、錦坑坑口は遊歩道より少し階段を下った場所にあります。
ちなみに野外博物館にトイレはないせいか、旧錦坑坑口を見学中、人糞らしきものを見てしまいました。(食事中の方ごめんなさい。)
生い茂る草の隙間から地層が見えたので、草を絡めた地層を撮ろうと目一杯茂みに近付こうとした際に気付きました。
最初は人糞という現実を受け入れられなく、きっと特殊な野生動物のものだと思い込もうとしたのですが、旦那が冷静に人の産物だと判断し、極めつけには真顔で「立派だなぁ!」の一言。
確かに旦那の言う通り、産物はまだフレッシュで立派でありました。
産物を残した本人にとっては、きっと緊急事態状態のなかで見つけ出したベストスポットだったかもしれません。
旧錦坑坑口から流れる水
周辺は、硫黄分を含んだ水が坑口から流れているおかげで温泉地みたいな香りがしてニオイ消しにはなったかも。。。? 階段を下れば遊歩道からの人目も遮ることができます。
全くどうでもよい分析をしつつも、下手すると踏んでしまうところだったので、散策の際は足元にも注意が必要かと思い書き留めてみました。
野外博物館見学の際は、トイレは済ませておきましょう!
野外博物館の見学について
野外博物館は、徒歩もしくは自転車のみの通行のため、三笠市立博物館の駐車場に車を停めての見学となります。
野外博物館は立坑櫓の他にも見どころがありますが、全てを見ようとすると歩く距離・時間・体力の消耗も比例します。
既に歩き回った奔別炭鉱跡、その後の炭鉱遺産めぐりでの見学を考えると、野外博物館の見どころの一つである「ひとまたぎ覆道」は時間・体力的にも厳しく、その手前の「狸掘り跡」がこの日の自分には精一杯でした。
近くにレンタサイクルがあれば良いのですが、残念ながらそのようなサービスはなく。。。折りたたみ自転車持参での見学だったらもっと楽しめたかもしれません。
ちなみに「幾春別炭鉱錦立坑櫓」までは、駐車場から歩いて10分程なので、それほど疲れることはなかったです。(少し上り階段があります。)
今回は炭鉱遺産めぐりがテーマだったので、炭鉱初期の手掘りによる坑道「狸掘り跡」まで頑張って歩いたのですが、肝心の穴は崩落の危険があるためか、フェンスに遮られて少し遠い場所にありよく見えませんでした。
その他に幾春別層、石炭層、垂直の地層を見ることが出来ました。
個人的には、地表に露出した石炭層を見れたことは大きな収穫でありました。
写真は地味ですが、エネルギー源が石炭から石油に変わった現在、地表に露出したリアル石炭は初めて見る光景で新鮮でした。
北海道旅行4日目、午前中の炭鉱遺産めぐりはこれにて終了。
その後、セイコーマートで遅めのランチを手早く済ませ、次なる炭鉱遺産施設へ向かいます。
<つづく>